Preventive dentistry
予防歯科の重要性
矯正治療をし、きれいな歯並びになり患者さまの笑顔が見られることは、矯正歯科医としても大変うれしいことです。
しかし、きれいな歯並び・噛み合わせを維持するためには「予防歯科」を行うことが重要です。その理由して、主に2つの理由が挙げられます。
虫歯や歯周病などの予防に
きれいな歯並びを維持するためには、日々のブラッシングだけではなく、定期的にプロの手によるメンテナンスが必要となります。メンテナンスを怠ってしまうと、歯石や歯垢が歯の表面に付着し、虫歯や歯周病にかかってしまいやすくなり、最悪の場合、歯を失ってしまうことになってしまいます。
きれいな歯並び・しっかりと噛み合わせができるようになった歯を失わないためにも定期的に歯科を受診するようにしましょう。
歯が「あと戻り」しないために
矯正装置で力を加えることで、歯槽骨を溶かしながら歯を動かしてできた歯並びは、歯の周りの骨と歯茎の繊維が不安定な状態です。そのため、歯は矯正装置を外すと元の位置に戻ろうとします。これを「あと戻り」と言います。
きれいになった歯並び・噛み合わせを長期間維持するためには、元の位置に戻らないようにするための保定装置を装着する期間が必要となります。
保定装置とは
元の位置に戻ろうとする歯を抑える装置です。
歯並びが定着してくるまでは、歯磨きや食事の時以外、常に装着が必要です。歯の位置が落ち着いてくると徐々に装着する時間が短くなります。
正しく保定装置を装着して、あと戻りしにくい歯に
保定装置の装着期間は、個人差があります。その間にも矯正歯科に定期的に通院してもらい、医師にチェックしてもらうようにしましょう。
医師の指示どおりに装着することで、あと戻りしにくい歯になっていきます。
きれいな歯・きれいな歯並びを持続するために
矯正装置や保定装置できれいな歯並び・噛み合わせになった状態を維持することが重要になってきます。
患者さまの中には矯正治療が終わると、歯が痛くなったときにしか受診されない方がいらっしゃいますが、それは間違いです。
通常の予防歯科同様に定期的に通院し、プロの手によるクリーニングなどのメンテナンスをしてもらいましょう。そうすることで、自身の大切な歯を守り、きれいな歯並び・噛み合わせを維持することが可能となります。
時間も費用もかけてきれいな歯並び・噛み合わせになったのですから、それが無駄にならないように、日ごろ自分ではできないようなお手入れを、歯科医院で定期的に行うようにしましょう。
